Notice: wp_enqueue_script が誤って呼び出されました。スクリプトおよびスタイルは wp_enqueue_scriptsadmin_enqueue_scriptsinit フック以降のみに登録・キュー追加できます。 詳細は WordPress のデバッグをご覧ください。 (このメッセージはバージョン 3.3 で追加されました) in /usr/home/opensync7/www/htdocs/wordpress/wp-includes/functions.php on line 3587
メモ:EPUB3技術解説セミナー2(ビデオ・オーディオ埋め込み) | Open EPUB room

Open EPUB room

Smart ePubのオンラインマニュアルとFAQ

メモ:EPUB3技術解説セミナー2(ビデオ・オーディオ埋め込み)

http://openend.co.jp/wordpress/smart-epub/20120628-epub3-sem/

(注)2012年6月末時点での情報です。

ビデオのメディアタイプは定義されていない
・IDPFにEPUB3の仕様が掲載されている
http://idpf.org/epub/30
・「EPUB Content Documents 3.0」を確認。EPUB3はHTML5のXML構文を採用している。そのためHTML5を参照するように記載されている。
・W3CでHTML5は策定中。ここでvideo要素などを確認できる。
http://www.w3.org/TR/html5/
・今度はパッケージドキュメント「EPUB Publications 3.0」の仕様を確認。EPUBの核であり、一番重要。
http://idpf.org/epub/30/spec/epub30-publications.html
・ビデオを扱う場合、どこにどう記述するかが説明してある。
・メディアタイプについて。「Core Media Types」で一覧表になっている。オーディオについてはMP3やAACと定義されている。
http://idpf.org/epub/30/spec/epub30-publications.html#sec-core-media-types
・しかしビデオについてのメディアタイプの記載がない。一番下にNOTEがあり、ビデオのメディアタイプが定義されていないことが書いてある。
・リンク先のリーディングシステム開発者向けページのNOTEに、「H.264とVP8ビデオコーデックの少なくとも一つをサポートすることが望ましい」と書いてある。推奨レベル。採用しなくてもよいことになる。
・なぜこうなっているか。ビデオはなぜEPUB3で定義が見送られたか。

各ブラウザの状況
・ウェブでビデオといえばFLASHビデオが圧倒的だった。プラグイン対応ではあるがすべてのブラウザで見られた。古いバージョンのIEでも見られた。それではHTML5ビデオは?
・YouTubeにアクセスするとどういう状況かがわかる。YouTubeは現在、FLASHビデオとHTML5版を公開している。
・YouTubeにアクセスして、動画のところで右クリック。HTML5に関するコンテキストメニューが出てくればHTML5モードになっている。
・URLをHTML5をつけると、HTML5版のYouTubeにアクセスできる。
http://www.youtube.com/html5
・各ブラウザでアクセスしてみる。Safariでアクセスすると、H.264はサポート、WebMは非サポートであることがわかる。
・ChromeはH.264もWebMもサポート。FirefoxではH.264は非サポート、WebMはサポート。
・各ブラウザとそのレンダリングエンジンに注目(IE、Firefox、Chrome、Safari、Opera)。
・モバイル版はというと、Windows PhoneにはIE9がある。FirefoxやOperaはAndroid版がリリースされている。ChromeはAndroid4以降ではあるがリリース(追記:iOS版もリリース)、iOSにはモバイルSafariがある。
・それぞれレンダリングエンジンが異なる。
・またEPUBのレンダリングエンジンで世界的に多いのはAdobe Reader Mobile SDKだが、徐々に増えつつあるのがWebkitをエンジンにしたリーディングシステム。Kindle Fireに搭載されているブラウザもWebkit。
・FirefoxのGeckoを採用したEPUBリーディングシステムもある。

ブラウザのビデオサポート状況
・MPEG-4(H.264)はアップルとマイクロソフトが推進しているため、IEとSafariでサポート。
・Chromeは全部サポートしてはいるが、WebMをやってきた企業を買収しているのでWebMへ注力。今後H.264のサポートを打ち切るとのこと(だが、まだサポートしている)。
・FirefoxはMPEG-4をサポートせずWebMまたはOggをサポート。Chromeと逆に今後はMPEG-4をサポートするという情報が流れている。
・ブラウザベンダーの思惑があり、サポートする形式がわかれている。この状況のため、EPUB3では定義が見送られた。
・しかし使えないということではなく、リーディングシステム側で対応していればよい。

ビデオフォーマットについて
・ビデオファイルはどういう構造になってるか。
・まず箱があると考える。これがコンテナ。ビデオコンテナという箱がありその中にメタデータ、ビデオコーデック、オーディオコーデックが含まれる。
・箱に種類があり、コーデックにも種類がある。
・箱(コンテナ)にMPEG-4、AVI、FLVなどがある。FLVがフラッシュビデオ。そもそもH.264が有名になったきっかけはFLVコンテナにH.264が入り、それがYouTubeやニコニコ動画で採用されたから。
・MPEG-4にはH.264が入っている。OggにはTheoraが、WebMにはVP8が入っている。
・メディアタイプの定義ではH.264かVP8が推奨ということだったので、EPUBの場合はMPEG-4かWebMを扱うということになる。
Theora http://www.theora.org/
Ogg http://www.vorbis.com/
WebM http://www.webmproject.org/
AAC http://www.audiocoding.com/

対応しているリーディングシステムは
・iBooksはEPUB2だがビデオ埋め込みが出来ている(なのでEPUB2拡張と考える)。すでにiBookstoreでビデオが埋め込まれた電子書籍が販売されている。
・もしビデオを埋め込んだEPUBでビジネスをしたいなら(日本ではまだオープンしていないが)、iBooks向けに作る場合はMPEG-4ということになる。
・Readiumというプロジェクトがある。EPUB3リーダーの見本=リファレンスとなることを目的としている。Google Chromeのエクステンションが公開されている。
・Readiumもビデオ埋め込みに対応している。Chrome上で動くので、MPEG-4であってもWebMであっても表示できる。

実際にビデオが埋め込まれた電子書籍
・実はビデオを埋め込んだ電子書籍というのは90年代前半くらいから登場している。
・しかしそういった当時の電子書籍のビデオは見られなくなっていることが多い。WindowsでないのもあるしWindows95で見られるなど、今のPCでは読めないといったことが起こる。
・当時、90年代に電子書籍を作っていた人たちの中には、20年後にはおそらく読めないことになるだろう、と言う人がいた。
・そういう人たちは、アンロックバージョンというものを作っていた 通常はコンパイルしてCD-ROMなどで売る。しかし将来読めなくなるかもしれない。そのためビデオとかオーディオとかを後から取り出せるような状態にしておく。
・権利処理とか大変だが、そうしないと買った人がまた買いなおすことになる。
・それを今やっているのがオライリー。EPUBをアプリでラップしてAppStoreで売っているが、そのアプリからEPUBを取り出す方法をオライリーは公開している。
・買った人が将来にも読めるようにどう配慮するかという問題がある。

サンプル
・IDPFではいろんなEPUB3のサンプルを公開している。
http://code.google.com/p/epub-samples/downloads/list
・この中にビデオ埋め込みのサンプルがある。
・サンプルをReadiumで開いてみると、ビデオが埋め込まれていて再生できる。
・このビデオフォーマットは、右クリックして保存してみようとするとわかる。MPEG-4であることがわかる。
・同じものをFirefoxで開いて同様の操作をすると、WebMであることがわかる。Operaでも同様にWebMである。
・サンプルの中はどうなっているか。サンプルをダウンロードし解凍する。
・videoフォルダがあり、二つのビデオファイルが存在する。
・もしここでMPEG-4だけ入れていると、FirefoxやOperaでは何も表示されないということになる。
・この問題点は、ファイルサイズが非常に大きくなるということである。このサンプルは5ページほどのEPUBだが30MBもある。
・現状はiBooks対応という書籍がほとんどで、Androidでも何でも見られますというのは少ない。

代替情報の表示と対応状況
・ビデオのソースファイル指定は数行。中ほどからの大部分はビデオ対応していないときのための代替情報である。
・MPEG-4とWebM両方が記述されており、対応しているほうが再生される。
・代替情報は静止画を表示する場合もある こういう代替情報を用意しておくとユーザからのクレームは少ない
・iBooksでは表示されるが、ほかのリーディングシステムはどうか。
・DL Readerではビデオをサポートしていない。代替情報が表示される。
・Kinoppyは代替情報も何も表示されない。
・Adobe Digital Editionsプレビュー版はビデオをサポートしていない。代替情報は表示される。
・OverDrive 何も表示されない、代替情報も表示されない。
・台湾のASTRI-Beeはビデオ枠が表示されるのだが再生できない。
・Moon+Readerは代替情報が表示される。FB ReaderもAldikoも同様である。
・Himawari Readerは、再生されそうなアイコンが表示される。これをタップすると外部のAndroidのプレイヤーに渡されて再生される。観終わったら電子書籍に戻る。昔のブラウザのような動作。
・リーダーにより対応はさまざま。そのため「お好みのリーダーでどうぞ」と言うと「見られない」という意見が殺到する。そのため何かに絞らないといけない。
・今のところAndroidはHimawari Readerか。iOSではiBooks、PCではReadiumか。
・Kindle Storeでもビデオを埋め込んだ電子書籍を売っているが、iOSでしか再生できない。つまりiPhoneやiPadでは再生できる。KindleFireでも再生できない。
・そういう注意書きとともに売られている。Androidの場合、同じOSバージョンであっても機種のスペックによって品質にばらつきがでるため。
・iOSのほうだと動作保障ができる。Androidだと(エミュレータでなく)実機検証が大事であるが大変なところ。

ビデオを埋め込む
・パッケージドキュメント「package.opf」に追加する。これがないとEPUBはWebそのもの。このパッケージドキュメントがあるがゆえに本になる。ここに書誌データやページの順番など本に必要な情報が入っている。
・package.opfにビデオの情報を追加する。
・WebMなどにはどうやって変換するか。いろいろなツールが存在する。Miroという無料の変換ツールがある。
http://www.mirovideoconverter.com/
・ビデオを埋め込んだ電子書籍はiBookstoreでたくさん売られている。ただ日本ではオープンしていない。iBooksを起動しストアへ行くと無料の本しかない。検索窓にipadといれると「ipad at work」という書籍が出てくる。これをみると、実際にビデオが埋め込まれているのがわかる。
・ビデオもオーディオも、ファイルを用意すれば埋め込み自体はたいして難しくない。しかしブラウザのメディアタイプサポート状況に依存する部分、リーダーの対応状況が複雑である。それを知っておかないと購入ユーザへサポートできない。

ビデオに字幕を表示する
・LeanBack Playerで確認できる。
http://leanbackplayer.com/example_subtitles.html
・テキストを用意しておけば、ビデオに字幕を表示させることができる。
・サンプルのEPUBの中にはcaptionというフォルダがあり、ここに字幕用のテキストファイルがある。
・どのタイミングでどういうセリフを表示するかの指示。これを手作業でやると死んでしまうので、ツールを使う。
・videoタグの中でtrack要素により指定している。
・まだReadiumでは対応していないが、Chromeでは先行実装されている。
・字幕付きビデオを組み込んだ電子書籍は、教育分野や絵本などで有効ではないだろうか。

 
次回
EPUB3技術解説セミナー3(フォント埋め込み、ウェブフォント、EPUB制作最新情報)(7月26日開催)